用語集

あ行

一番太鼓(いちばんだいこ)

寄席で、開場の時に叩く太鼓。「ドンドンドンと来い」と聞こえるように叩く。ほかに、二番太鼓追い出しがある。

色物(いろもの)

寄席で行なわれる、落語以外の演芸。昔は落語は黒、その他は朱墨で演題を書いていたため、今もこのように呼ばれる。

後ろ幕(うしろまく)

落語家が真打ちに昇進する興行で、高座の後ろに飾る幕。贔屓のお客様より贈られることが多い。

後ろ幕

後ろ幕

演目(えんもく)

落語の題名。演題ともいわれる。

追い出し(おいだし)

寄席で、終演時に叩く太鼓。「出てけ出てけ出てけ」と聞こえるように叩く。ほかに、一番太鼓二番太鼓がある。

オチ

落語で最後のせりふ。さげともいう。

お囃子(おはやし)

芸人が高座に上がる時に使う、三味線や太鼓で奏でる音楽。また、それを演奏する人。

か行

顔見世興行(かおみせこうぎょう)

正月などに、普通より大勢の出演者がお客様にご機嫌を伺う興行。

上席(かみせき)

毎月1日から10日のこと。またその10日間に行なわれる興行。ただし、正月は別称。ほかに、中席下席がある。

木戸(きど)

寄席の入り口。また入場料のこと。

高座(こうざ)

演芸が行なわれる舞台の名称。また、そこで演じること。

高座

高座

高座返し(こうざがえし)

演芸の終了後、次の演芸の準備をすること。ちなみに、落語と落語の間は座布団を裏返し、メクリをめくる。

香盤(こうばん)

芸人の序列。元は、花柳界で時間を計るための線香を立てる盤。序列順に並んでいた。

古典落語(こてんらくご)

基本的に、明治期以前にできた落語。

さ行

さげ

落語で最後のせりふ。オチともいう。

下席(しもせき)

毎月21から30日のこと。またその10日間に行なわれる興行。ただし、2月は末日まで。ほかに、上席中席がある。

主任(しゅにん)

興行の一番最後に出る芸人。トリともいわれる。

定席(じょうせき)

常に興行が行なわれている演芸場。都内には4軒ある。

真打ち(しんうち)

落語家の位。真打ちになると寄席で主任になれる。また、弟子を取ることもできる。

真打ち

真打ち

新作落語(しんさくらくご)

おもに、大正期以降にできた落語。

席亭(せきてい)

寄席の主。小屋主。また、地域寄席の責任者をそう呼ぶ場合もある。

前座(ぜんざ)

落語家の位で一番下のもの。興行で一番最初に演じる。楽屋の雑用もする。

扇子(せんす)

落語で使う小道具の一つ。中でも落語家は、高座扇というものを使う。箸や刀など、いろいろなものに見立てて使う。

扇子

扇子

た行

地域寄席(ちいきよせ)

定席ではないが、定期的に蕎麦屋や喫茶店などの場所を借りて行なわれる寄席

地域寄席

地域寄席

手拭い(てぬぐい)

落語で使う小道具の一つ。本や財布など、いろいろなものに見立てて使用する。

手拭い

手拭い

出囃子(でばやし)

芸人が高座へ上がる時に、バックに流れる音楽。芸人によって専用の曲がある。

天狗連(てんぐれん)

素人の落語家。

トリ

興行の一番最後に出る芸人。主任ともいわれる。

ドロ

演芸中に、幽霊が出てくる場面で入れる太鼓。

な行

仲入り(なかいり)

寄席における休憩時間のこと。また、その前に出る芸人。

中席(なかせき)

毎月11日から20日のこと。またその10日間に行われる興行。ただし正月は別称。ほかに、上席下席がある。

二之席(にのせき)

正月の11日から20日に行なわれる興行。またその期間。ほかに、初席がある。

二番太鼓(にばんだいこ)

寄席で、開演前に叩く太鼓。これから始まるという合図に叩く。「お多福来い来い」と聞こえるように叩く。ほかに、一番太鼓追い出しがある。

ネタ

演芸の題名。根多とも書く。

ネタ帳(ねたちょう)

楽屋で、その日に出た演芸の題名を書く帳面。後から出る芸人が見て、自分の演じるものを決める。鶯宝恵帳の字を充てることもある。

幟(のぼり)

お客様が、贔屓の芸人や寄席に贈る、名前の書いてある布。寄席の前に立てる。

は行

化ける(ばける)

今までウダツの上がらなかった芸人が急に良くなること。

端席(はせき)

寄席の中でも、規模の小さいところ。

初席(はつせき)

正月、元日から10日まで行なわれる興行。またその期間。ほかに、二之席がある。

噺家(はなしか)

落語を職業とする芸人のこと。落語家。本来は、「落語家」より「噺家」を使う。

膝代り(ひざがわり)

寄席で、主任の前に出る芸人。色物が多い。

二ツ目(ふたつめ)

落語家で、前座の次の位。羽織や袴を着けられるようになる。

ホール落語(ほーるらくご)

大きな会場で行なわれる落語会。寄席より一人の持ち時間があるので、長い噺を聞くことができる。

ホール落語

ホール落語

本席(ほんせき)

寄席の中でも、規模の大きいところ。幹部や大真打ちが出る。

ま行

まくら

落語で本題に入る前の話。導入部。

メクリ

高座で、芸人の名前が書かれている紙。

メクリ

メクリ

や行

ヤカン

落語の「やかん」という噺から出た言葉。知ったかぶりをする人を指す。

寄席(よせ)

演芸が専門に行なわれている劇場。演芸場。

ら行

楽日(らくび)

興行の最後の日。千秋楽。

わ行

割り(わり)

寄席に出た芸人がもらう出演料。お客様の数により金額が変わる。

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